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キャンプ場に存在するリスクの危機回避について

 

春から初夏を迎える頃になると、気温の上昇とともに多くのキャンパーがファミリーを連れて野山に繰り出すようになります。

お子さんたちと自然の中で過ごす時間は、大変有意義なものとは思いますが、毎年、悲しい事故が絶えることはありません。

都会の日常とは違う自然の中では、様々なリスクが存在し、「自己責任」が常に問われます。

キャンプ場に存在するリスクの危機回避について紹介します。

神奈川キャンプ場水難事故は「玄倉川水難事故の再来」なのか・・・・

神奈川県山北町のオートキャンプ場で痛ましい事故が起きた。四輪駆動車が流され横転、親子4人のうち3人が亡くなってしまったのです。

「神奈川県山北町の」「中州で」起こった水難事故と報道されたため、多くの人があの事故を思い出していました。

1999年の玄倉川水難事故である。神奈川県山北町玄倉川の中州でキャンプをしていたグループの避難が遅れ、救助が難航しました。

テレビクルーの前で流されてしまった映像がメディアで何度も使用され、記憶に残っている。では、今回のキャンプ場事故(以降、区別のために丹沢水難事故と称す)は「玄倉川水難事故の再来」なのか?

その答えをはっきり「ノー」と告げています。

丹沢水難事故と玄倉川水難事故の違い

どちらの事故も、川が大きく増水し、そのために流されてしまったものだ。しかし、増水の直接的な原因は異なっている。

玄倉川水難事故は、

事故の数日前から、台風の影響で降雨量がひじょうに多い状態だった。さらに局地的豪雨が加わり、事故現場の上流にある玄倉ダムの保水量が限界に。ダムの決壊を防ぐために、管理者側はダムの放流を決定した。中州は残らなかった。

丹沢水難事故は、

事故発生の直前に起こったゲリラ豪雨のような突発的な激しい雷雨によって急激に増水。いわば鉄砲水が発生し、車を横転させたとみられている。水位はかなり上昇していたが、中州の一部は残っていた。

事故現場は両者ともに神奈川県山北町で、いくつかのメディアでも「あの玄倉川水難事故と至近」と報道している。確かに直線距離としては近いが、地図上で見ると違いがわかる。

真ん中上部の赤いマルが丹沢水難事故現場。右側の青いマルが放流をした玄倉ダムで、真ん中下部のピンクのマルが丹沢湖(三保ダム)である。

玄倉川水難事故の現場は、青マルとピンクマルの間にある。事故現場を走る二つの川は、丹沢湖で合流している。

こうして見ると、現場どうしが上流・下流の関係にないことがわかる。

丹沢水難事故現場の上流にはダムはなく、川の蛇行のしかたも若干異なるため、玄倉川水難事故と同じ・似ているとは言えないのだ。

「中州は川底と同じでキャンプには向かない場所」といった情報を共有し、水難事故を減らすことも大切だ。

基本的なこととして、

一般的にテントによる野営をして良い場所は「所有者の許可を得た」ところであり、最低限の安全を確保できていると考えられる「管理者のいるキャンプ場」に限ります。

安全確保は「自己責任」になります。野外なのですから天候の変化には敏感であるべきですし、大雨洪水警報が出ているような時に川の中州でテントを張るなど、自殺行為としか考えられません。

特に川沿いでテントを貼るときは常に増水のリスクがあることを承知した上で、上流の天候も含めて天気の変化を常に入手していなくてはなりません。

傾斜面の近くでは落石などにも注意が必要になります。

管理されたテントサイトであれば、大雨洪水情報などが発令されればすぐに撤収の警告があるでしょうが、避難勧告や避難指示が出る前に自主的にテントを撤収させるべきです。

春先の時期の川の水は、場所によっては雪どけ水を含み、落ちたら心臓麻痺を起すような低温の場合もあります。

両親が「ほんのちょっと目を離した」隙に子供たちの川の事故は必ず発生します。

泳ぎが達者な大人であっても、川の中では抗えないような特殊な流れが発生しているときもあります。当然ですが、飲酒後の水浴などは絶対に止めましょう。

バーベキュー後などに食料や生ゴミは少しも残さずパックして持ち帰ること。熊やイノシシなど野生動物の生息域では思わぬ事故につながるかもしれません。

焚火などをした場合の徹底した処理などを含め、自然の中では楽しむだけでなく、その環境をいかに壊さないかを考えて行動することを心がけてください。

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