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ブナの原生林に湧く、秘湯「鶴ノ湯温泉」

秘湯として知られる秋田県にある「乳頭温泉郷(にゅうとうおんせんきょう)」は、約400年以上の長い歴史を持つ温泉です。江戸時代には湯治場として利用され、その後も時代を超えて人々に愛されています。乳頭温泉郷の歴史と歴史を感じられるスポットを紹介します。

乳頭温泉郷は、秋田県仙北市の十和田八幡平(とわだはちまんたい)国立公園の中にあります。乳頭山の山麓に点在する鶴の湯(つるのゆ)、妙乃湯(たえのゆ)、蟹場(がにば)、大釜(おおがま)、孫六(まごろく)、黒湯(くろゆ)、そして休暇村(きゅうかむら)の7つの温泉で構成されています。7つの温泉は、独自の源泉を持っています。乳頭温泉郷全体では10以上の源泉があると云われてます。

乳頭温泉郷の始まりは江戸時代初期。開湯に関しての詳しい情報は未だ明確になっていません。しかし、勘助というマタギ(狩猟を行う者)が湯で傷を癒している鶴の姿を見つけたことがキッカケだとする言い伝えが残されています。湯治宿ができ、周辺に住む農民たちが疲れを癒す湯治場として訪れるようになりました。

乳頭温泉郷の中で最も古い歴史を持つ鶴の湯

鶴の湯温泉は、乳頭温泉7つの温泉の中で最も古い歴史を持つ温泉とされています。1638年、秋田藩主であった佐竹義隆(さたけ よしたか)が、1661年には亀田藩の岩城玄蕃(いわき げんば)が湯治場として訪れた。湯治に訪れた佐竹義隆や岩城玄蕃を警護する武士が泊まった茅葺(かやぶ)き屋根の長屋の本陣は今でも鶴の湯温泉の敷地内に残っています。一般客相手の湯宿としては、1688年頃からの記録が残っています。

鶴の湯温泉の敷地内にある茅葺き屋根の長屋、本陣は、2010年に登録有形文化財に登録されました。この屋根は数十年に一度、職人が昔ながらの方法で葺き替えの作業を行っています。

温泉郷で最古の歴史を誇る「鶴の湯」

乳頭温泉郷でもっとも長い歴史を誇る「鶴の湯」。マタギが見つけた鶴はこの温泉で傷を癒していました。鶴の湯の入り口は時代劇ドラマのようなアッと驚くような光景です。鶴の湯には、半径50m以内から白湯、黒湯、中の湯、滝の湯と呼ばれる4つの源泉が湧いており、それぞれ泉質と効能が異なります。

混浴露天風呂の白湯は、足元からお湯が湧き出してくる珍しい露天風呂です。硫黄分が多く美肌効果が期待できるとされています。黒湯は、4つの源泉で唯一硫黄泉ではなくナトリウム塩化物・炭酸水素泉となっています。別名ぬぐだまりの湯、子宝の湯とも呼ばれています。他の源泉に比べるとさらっとした肌触りが特徴です。

滝の湯は含硫黄ナトリウム塩化物・炭酸水素泉で、打たせ湯を楽しむことができます。中の湯は含重曹・食塩硫化水素泉。真っ白な色のお湯とやや少し熱めの温度が特徴の温泉となっています。鶴の湯に湧く4つの源泉の違いを感じながら、歴史ある建物でゆっくりと思いを馳(は)せてみてはいかがでしょうか。

乳頭温泉郷の最奥にある「孫六温泉」

宿舎から川を下りたところに温泉があり、かつて湯治場として栄えた様子が今も残ります。山の薬湯とも呼ばれ、泉質の異なる源泉そのままの湯を楽しむことができます。

唐子の湯はラジウム鉱泉で、男女別の内湯があります。石の湯は単純硫黄泉で混浴の内湯、混浴の露天風呂は単純温泉です。女性専用の大きな露天風呂もあり、石の湯と同じ単純硫黄泉です。

秘湯を形作るブナの原生林に囲まれた「蟹場温泉」

ブナの原生林に囲まれた「蟹場温泉」は、自然の中で温泉が楽しめる宿泊施設です。近くの沢にたくさんの蟹が住んでいたことから名付けられました。「蟹場温泉」は、1846年に開湯で、近年の秘湯ブームによって注目された温泉の一つです。

2つの内湯と露天風呂があり、乳頭温泉では珍しい無色透明で肌触りの良い美肌の湯が楽しめます。秋田杉の香りがする木風呂は人気のある内湯で、岩風呂、女性専用露天風呂と共に単純硫黄泉です。混浴露天風呂は重曹炭酸水素泉です。

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